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前原 直; 森本 巌*; 志甫 諒
信学技報, 100(405), p.61 - 64, 2000/11
JLA線形誘導加速器を用いて9.46GHz FELの研究を進めている。 1kAの電子ビームを用いて数100MW以上の発振を達成するためにオーバーサイズ矩形導波管(129.6464.77mm)を採用したフォーカスィングウイグラーを開発した。3D-FELコードによる解析により設計モードTE以外のTE,TE,TEモードが増幅し、TEモードの空間成長率が設計モードのTEの約20倍高いことが明らかになった。この結果から高周波入力系やモード変換器系の設計ではTEモードに対するTEモードの電力割合を約0.5%以内に抑えなければならない設計指針が明らかになった。本講演では高周波入力系やモード変換器系の解析結果を含む高周波特性について詳細に述べる。
Tuccillo, A. A.*; S.Podda*; 関 正美; 朝倉 伸幸; 井手 俊介; 池田 佳隆; 木村 晴行; 近藤 貴; 内藤 磨; 牛草 健吉; et al.
AIP Conference Proceedings 355, p.114 - 117, 1995/00
JT-60Uにおいて結合条件を変えた場合での低域混成波(LH)電流駆動実験が行われた。用いられた電流駆動用アンテナは電力分配型であり、オーバーサイズのテーパー導波管を採用して構造の簡素化が図られているのが特徴である。このタイプのアンテナでは、結合条件を変えて電流駆動し得る限界の結合条件を知ることは重要であり、次世代大型トカマクでのLH電流駆動の運転条件を決めるばかりでなくLHアンテナ設計の鍵となる。今回の実験では、アンテナを第一壁内へ引き込むことによって結合条件を変え、主導波管内の反射率が35%に達する範囲でLH電流駆動した。測定された反射率は、ラングミュアプローブ計測から求めたアンテナ前面での密度を用いた理論計算結果と良く一致した。この理論計算では、反射波によるオーバーサイズテーパー管内の高次モード生成が考慮されておらず、この実験条件では高次モードの影響が少ないことが示唆された。また、LH電流駆動性能は、反射率が25%までならば大きくは劣化しないことが見出され、理論からの予想結果と矛盾しない。
池田 佳隆; 内藤 磨; 関 正美; 近藤 貴; 井手 俊介; 安納 勝人; 福田 裕実*; 池田 幸治; 北井 達也*; 清野 公広; et al.
Fusion Engineering and Design, 24, p.287 - 298, 1994/00
被引用回数:22 パーセンタイル:85.01(Nuclear Science & Technology)JT-60Uの低域混成波結合系用として、オーバーサイズ導波管を用いた電力分岐方式を開発した。この結合系は、電力分岐モジュールを4段4列配列した構造であり、モジュール内で高周波はオーバサイズ導波管を介し、トロイダル方向に12分岐される。この方法により、多くの導波管から構成される位相制御型結合系を容易に実現できた。JT-60Uの低域混成波実験において、この結合系の評価を行い、反射率2%、電力密度29MW/mの良好な結果を得た。また反射率が低いため、オーバサイズ導波管内の高次モードの影響が無視可能であることを明らかにするとともに、結合特性や電流駆動効率が、高次モードを無視した計算から求まる理論値で良く説明できることを示した。これらの結果から、この簡素化した結合系の有効性が実証された。